グループホーム ③

先回まで、紹介したように、認知症の介護においてグループホームは一つの理想だと思われます。

しかし実際は、いくつかの問題があります

運営する業者によって差がある点です。

現在、当院では、4箇所のグループホームの協力医をしています。

同じ、グループホームでありながら、運営法人によって理念にかなり差があるようです。

具体的には、住居環境、スタッフの質、入居者の選定、入院の際の対応方法、費用を含めて相当違いがあるため、入所に際しては情報収集が必要です。

しかし現実には、どこも定員が一杯であり、情報収集しても選択できないのが実態です。

次いで、重症化にいかに対応するかです。

入居者さんは、確実に年を経ると重度化します。

入居時に歩けて、多くのことが出来た入居者も確実に日常生活動作は落ちていきます。

そこで皆さんに一つ施設見学においてもコツをお教えします。

見学の際に、車椅子や大声を出している入居者がいると、出来ればこの施設は避けたいと感じませんか?

しかしこれは見方を変えれば、そのような状態になっても看てくれる施設であるという証明です。

逆に、一見皆が元気で、レクリエーションに参加している風景は、家族にとっても心地よく写ります。

しかし逆に少しでも日常生活レベルが低下すると、退所を求められる可能性もあるのです。

グループホーム ②

両親を施設にいれるには、悩みや葛藤があるようです。

しかし認知症の在宅介護はいつ終わるとも知れないものです。

そこに、入居を決心するまでの葛藤、入居されてからの罪悪感が生まれます。

しかし、認知症患者さんが、自宅で刺激も受けずに認知症が進行することが多いのも事実です。

ご家族もいつも患者さんの相手をする事はできません。

生きていくためには自分達の生活を守る必要もあります。

自宅では、家事一切を一人では出来ないため、何もされていない方が多く見えます。

その方々も、スタッフと一緒であれば、かなりの事ができるのも事実です。

実際キャベツを切ってもらうと大変上手に切っていただいたのですが、目を離した隙に一玉全部切ってしまったケースもありました。 

このように施設内で、スタッフから刺激を受け、残存能力生かしてできる事をしていくことで、入居者さんの認知症の症状が改善する事が多いようです。

そう考えるとグループホーム入所も一つの選択ではないでしょうか? 

グループホーム ①

先回まで、介護保健施設や有料老人ホームのお話しをしました。

今回はグループホームのお話をします。

グループホームは、正式名称を認知症対応型共同生活介護といいます。

グループホームとは、認知症高齢者の方が少人数(最大9人)の家庭的な環境のもと、スタッフのサポートを受けながら共同生活を営む居住施設です。

入居された方のこれまでの生活を尊重しつつ、自立した日常生活を送ることができるよう、スタッフが見守ります。

朝起きて、皆で食事の準備をします。

朝食後は、後片付け・掃除をしたりします。

昼食後は、洗濯物をたたんだり、散歩にいったり。

それぞれに入居者さんで出来る事を行います。

グループホームの生活は、ゆったりと流れていきます。

認知機能が落ちている高齢者には適度な刺激のもと、ゆったりとした時間の流れは心地よいようです。

我々も、あくせくと忙しい生活をしている中、グループホームに診察に行くと、ゆったりと落ち着くものです。