専門医が教える、ちょっと得するお金の話②

今回は、病気や怪我の際の政府管掌・組合保険の傷病手当についてお話します。

政府管掌・組合保険の場合、病気や負傷の為に働く事ができず、その間賃金の支給を受けることができない場合に、標準報酬月額の2/3が支給されます。

申請時には医師には「労務不能」の証明を書いてもらう必要があります。

これは会社から教えられるケースが多く、診断書も比較的簡易です。

この間会社は、給与を払わないで済むわけですから当然といえば当然です。

これは欠勤4日目から最長1年6ヶ月までの間、支給されますので、家族としては急に生活に困る心配はありません。

しかし逆に政府管掌・組合保険以外の方、つまり国民健康保険の方はこのような救済はありません。

国民健康保険加入者には自営の方が多いわけです。

病気や怪我で働けなくなれば、すぐに収入減になり、翌日からの生活にも困ることもありえます。

したがって所得保障や民間の医療保険等で補っておく必要があります。

逆に政府管掌・組合保険の方は、傷病手当の存在を理解しあまり過剰な保険等に入る必要はないと思われます。

いずれにせよ、政府管掌・組合保険は極めて恵まれています。

個人事業を営まれている方が、事業が軌道にのると法人になることが選択肢になります。

その際、傷病手当の存在も、法人になるメリットのひとつと思われます。

専門医が教える、ちょっと得するお金の話①

先週、FPの試験は自分の講演ネタ“専門医が教えるちょっと得するお金の話”の精度を高めるためとお話しました。

今週は、その中からいくつかご紹介します。

今回は、“健康保険は、病院にかかるだけのものではありません”です。 

皆さんは、健康保険は病院にかかるだけのものと思って見えませんか?

病院にかかる際、窓口で保険証を提示すれば一定の自己負担以外は保険から給付されます。

ちなみに現在の自己負担率は、70歳未満は3割、70歳以上の一般は1割、70歳以上の高額所得者は3割の負担で病院に受診することができます。

これは、先進諸国のなかでも特筆すべき恵まれた制度です。

ちなみに、アメリカでは公的な健康保険はありません。国民それぞれが、自分で民間の保険に入る必要があります。

その掛け金も安価なものから高価なものまであり、安価なものでは十分な診療をまかなうことも困難です。

しかしそんな日本の優れた健康保険制度は、保険給付以外に意外な給付金があります。

   

  ・ 出産時・・これを給付された方は多いと思います。国民健康保険・政府管掌保険いずれも一児につき

                38万円(平成23年3月末までは暫定的に42万円)が支給されます。さらに政府管掌保険の本人

                であれば出産日42日から出産後56日まで計98日間、一日につき標準報酬月額の2/3が出産

                手当金として支給されます。大企業であれば支給もれはないと思われますが、中小企業では

                意外と知られていないものです。

   

  ・ 死亡時・・埋葬料が被保険者または被保険者の死亡によって一律5万円が支給されます。

                 一方国民健康保険にも葬祭費というものが存在します。市町村によって2から7万円が

                支給されます。この葬祭費、国民健康保険の場合、その存在を知らない方が多いよう

                です。私も身内がなくなった際に、遺族に請求するようにアドバイスしたところ5万円が

                支給されましたが、窓口担当者からは不思議な目で見られたようです。通常、役所には

                死亡診断書を提出するわけですから、その際に「埋葬料を受取られましたか?」程度の

                案内があってもよいかと思います。この国は、申請主義で“知っているものが得をする”

                好例かと思われます。