針治療③

実は、私の専門神経内科の疾患の中にも、針治療が有効ではないかと考えられているものがあります。

いわゆる神経変性疾患です。

認知症、パーキンソン病、脊髄小脳変性症などです。

いずれも現在の医学では原因がはっきりしません。

実は、世の中の多くの疾患は自律神経のバランス異常で証明できるといわれています。

つまり、精神的緊張や不安が慢性化して交感神経が過剰興奮すれば、生理的反応として脈拍上昇・血管収縮・血圧上昇が現われます。

同時に、活動に備えるエネルギーとして糖分が血液中に増加します。

これら一連の生理反応がストレス反応と呼ばれます。

実は、このストレス反応が、血管を収縮させ、血液の粘張度を亢進させ虚血性の循環器疾患を引き起こす事は分かっています。

実は、さらにストレス反応が、神経細胞の変性を引き起こす可能性さえあるのです。
 しかし、いくら交感神経の過剰興奮が万病の元といっても 、ストレスが適度にあってこそ「癒し系」の副交感神経も活性化するわけです。

したがってストレスが少なすぎると副交感神経の反応が退化し、新たな疾患を引き起こします。

ある意味では適度なストレスと癒しを繰り返すことが、自律神経のバランスを程よく保ち、健康生活を続ける上で大切です。

別の表現をすれば、車のアクセルとブレーキの関係にも似ています。

交感神経がアクセルに相当し、それに対して抑制する副交感神経がブレーキです。

どちらが欠けても車は安全に動かせません。

だからシーソーのような関係でもあるわけです。

皆さんもご自身にあった自律神経の調整法を取り入れられる事をお勧めします。

針治療②

貞森中醫鍼灸院では鍼灸適応症神経系疾患として、神経痛・神経麻痺・痙攣・脳卒中後遺症・自律神経失調症・頭痛・めまい・不眠・神経症と表示されています。

実際、うつや不眠の患者さんも多く見えているようです。

当院の外来でもうつ症状や不眠を訴えられている患者さんは、自律神経のバランスが崩れているよう感じます。

特に、どちらかというと交感神経の過剰興奮を感じます。

西洋医学では、薬を処方するしかないのですが、それこそ、針治療で交感神経を抑制すると良いと感じることもあります。

 針治療に抵抗のある方は、ヨガ、座禅、太極拳といったものも同じ働きをします。

呼吸法により自律神経を調整する点が共通しています。

ゆったりとした呼吸法は、生体を緊張させ活動性・戦闘性を高める交感神経を抑制し、生体を休息に導く癒し系の副交感神経を亢進させる点で針と同じ働きをします。

 いずれ、クリニックの外来でも東洋医学的な治療を加える事も検討したいと考えています。

針治療①

私は健康のために毎週、針に通っています。

近所の貞森中醫鍼灸院といい、かなり遠方(熊本県、長崎県、岡山県、兵庫県、大阪府、滋賀県、奈良県、三重県、岐阜県、静岡県、東京都、宮城県)の日本各地から来院されているようです。

貞森先生は、鍼灸医でありながら、名城大学薬学部を卒業され薬剤師の資格も持っている珍しい先生です。

東洋医学の先生の良し悪しは脈診をしっかり取るか否かで判断できます。

その点貞森先生は、しつこい程、脈診を取ります。

脈診の結果で、経絡に沿って針治療を行います。

そのため、人によって、治療する経絡は異なりますし、同じ患者さんでも、体調の変化で経絡が変わります。

私自身もこの5年間で3回ほど経絡が変わったようです。

貞森先生の治療は、約90分程度かかりますが、途中から、多くの患者さんは熟睡しているようです。

私もほぼ90分、日常では考えられない深い睡眠を取る事ができます。

実は、針は交感神経を抑制し、副交感神経を亢進させます。

そのため良質な睡眠が得られるのです。

そして、治療の後半になると、腸がゴロゴロと動く事を感じます。

つまり副交感神経の働きで、胃腸の動きも活発になるのです。

このように治療による快眠・快食を求めに毎週通っています。

まさに1週間の疲れが吹き飛んでリフレッシュされる感覚です。

西洋医学・東洋医学関わらず良いものは取り入れていきたいと思います。