数字でワクワク

私は、数字が大好きです。

経営者達の中には、数字が苦手という人もいます。

自分自身、なぜ、数字が好きなのかを考えた事があります。

先回、自分の数字の概念はソロバンの玉だと紹介しました。

つまり数字を考える際は、右脳のイメージの世界が働きます。

そのため、単なる数字の羅列から、将来の事業像や自分の姿が想像できます。

そのうち、ワクワク・ドキドキしてとても楽しくなっていきます。

逆に、左脳で数字を認識する人たちにとっては、単なる数字でありストレスになるのかもしれません。

私は、通常の外来診療では、系統的に患者さんの訴えから、診断・治療を行います。

これらはまさに論理的分析であり徹底的に左脳を使います。

外来が終わって疲れたときに、事業報告書や決算書の数字を見ると右脳を使うわけですから、とてもリラックスする事ができます。

人類はこれまで「こうなれたら良いな」とイメージした多くの事を実現してきました。

宇宙に行けたらなどの発明発見は、先人達が目標を達成したイメージを持ち続けたために実現したのです。

私自身も、右脳でイメージしたグループの夢を、左脳で着実に現実していきたいと思います。

そろばんと左右の脳

通常、計算といった論理的な作業は左脳が司ります。

しかしソロバンの場合は少し面白い現象が起こります。

私自身はソロバンが1級なのですが、2級の頃に自分の数字の概念が、ソロバンの玉になっていることに気付きました。

同じく1級の父親や、有段者の叔父さん達に聞くと、皆数字の概念はソロバンの玉になっていました。

気になって、ソロバン仲間に聞くと、3級以下では、数字の概念は数字のままのようでした。

2級では約半数がソロバンの玉になり、1級以上になるとほぼ全員が数字の概念がソロバンの玉に置き換わっているようでした。

ソロバンは、級が上がって行くにつれ問題数、つまり処理能力が格段に要求されます。

それに伴い、いつまでも左脳の処理能力では追いつかなくなります。

数字の概念が、右脳に移り、ソロバンの玉というビジュアルな概念に変わることで、格段の処理能力を手に入れることができるのです。

子供達が右脳を鍛えるためにソロバンに取り組む事はとても意味のあることだと思いますが、逆に2級以上にならないと右脳を鍛える事にはならないのかもしれません。

左脳

今回は、脳の3層構造のうち“理性脳と呼ばれる大脳皮質”についてのお話です。

大脳は脳梁を挟んで左と右に分かれていて、それぞれ働きが異なる事が証明されています。

左脳は主に言語や計算といった論理や分析を司っています。

この左脳は脳梁を挟んで右脳と情報交換を絶えず行いながら活動しています。

人間が進化の過程で言葉を操るようになったのは、左脳の発達によるものです。

特に、言葉と論理という他の動物が持っていない能力獲得のために、大脳の左右で働きを分けるという合理的な進化があったのかもしれません。

論理的知性を高めるには、この左脳の機能だけを強化すれば良いと思いがちですが、実際にはそうではなく、イメージの右脳、情動を司る大脳辺縁系と連携するが必要です。

勉強や仕事に集中できないときに、右脳のプラスイメージ、大脳辺縁系のプラス感情、脳幹の刺激により左脳に刺激を与えると、一気に効率化することも連携の重要性を示しています。

脳の3つの領域 “情動脳と呼ばれる大脳辺縁系”

扁桃核は快・不快の感情を司っています。

辺縁系の海馬を中心にインプットされている記憶データを動員して瞬時に好き・嫌いを判断しています。

人間は、この扁桃核の判断で好きな事柄に対しては積極的になり、嫌いな事柄に対しては消極的になります。

そして海馬にある、嬉しい、悲しいという記憶とも連動して、経験した全ての事柄に対して扁桃核に好き・嫌いが条件付けされています。

人間は、扁桃核が楽しいと感じたことに対しては、どんな困難があろうともやり遂げることができます。

例えばアルプスの冬登山など一般の人から見れば、寒くて危険なだけの事が、挑戦している本人の扁桃核が『快』を感じていると困難でも立ち向かっていけます。

つまり物事に成功したいと思うのであれば、その物事に対して扁桃核が強烈な『快』を感じていなければならないのです。

つまり大脳辺縁系のコントロールができれば、脳は最高の状態になり、勉強や仕事にも強力な集中量が発揮されます。

結果として誰でも能力を向上させることが出来るわけです。

“情動脳と呼ばれる大脳辺縁系”

喜怒哀楽を司る大脳辺縁系では、扁桃核というアーモンド形の小さな脳で快・不快の感情が発生します。

また扁桃核と密接な関係を持つ視床下部が感情表出に重要な働きをしている事も明らかになっています。

そして海馬は記憶を介して感情を示す反応に関係しています。

感情は五感から伝達された情報に対して大脳辺縁系かおこす行動といえます。

つまり大脳辺縁系は、人や物事の好き・嫌いを判断している非常に重要な器官です。

人間は、快感や喜びを感じるものには“接近行動”を起こし、不快感や怒り・恐れや悲しみを与えるものには“攻撃的または逃避行動”を起こし遠ざかります。

認知症の患者さんが、記憶が薄れても感情は残るという事実も、脳の3層を理解していればとても納得できます。

つまり認知症により大脳皮質の機能が落ちても、大脳辺縁系の機能である“感情”は残っていくと考えられるのです。