ケアマネは変更可!見極めと変更の方法、選び方を高齢者専門医が解説

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Japanese Senior Ladies Talking at a Cafe

「ケアマネさんに来てもらっているけど、思ったような感じじゃない…」

「他で聞くよりも、あまり働いてくれない気がする…」

「本当にうちのこと考えてくれているのかしら…」

介護生活で、最初にお任せのまま決まってしまうのがケアマネージャー(ケアマネ)です。

実はケアマネは不満があったら変えてもいいのです。実際に当院では、ご家族や患者さんに合わないなと思ったら変えることを勧めています。そこでこの記事では、オススメではないケアマネのタイプと、なぜそうなってしまうのか。また、変更方法について、自らがケアマネージャー資格を持ち、介護施設を複数運営する認知症専門医の長谷川嘉哉が解説します。現状のケアマネを変更したいと思っている方はぜひ一読をお勧めします。

1.ケアマネを変えた方が良いとき

私は、外来患者さんの診察をする中で、どのケアマネさんがお勧めで、どのケアマネさんがお勧めでないかが自然に分かります。ときには、主治医としてケアマネの変更をお勧めすることさえあります。以下に当てはまる場合は、検討してみてください。

1-1.月一回訪問して印鑑だけもらっていく

ケアマネは、毎月一度はご家族と利用者さんに面談し、印鑑をもらうことが義務付けされています。しかし、だからと言って月一回以上訪問してはいけないわけではありません。利用者さんも状況次第では、何度でも面談して良いのです。熱心なケアマネさんのなかには、当院の診察にまで同行してくださる方もいらっしゃいます。そんなケアマネさんには、主治医としても頭が下がります。

もちろん、月一回の訪問も玄関で印鑑だけもらっていくだけのケアマネ、訪問すらしないケアマネは論外です。

1-2.自社のサービスだけ提案する

ケアマネは、利用者さんの状況に合わせてサービス提供することが基本であり、絶対です。ケアマネの所属する居宅介護支援事業所は、それ以外の介護サービス、例えば訪問介護やデイサービスなどの業務も行っているケースが大半です。そうすると、利用者さんの状況に関係なく自社の介護サービスを優先して提案するケースも結構見られるのです。ご自身の都合と利用者さんの環境。どちらを優先しているか検討してみると良いでしょう。

1-3.そもそも連絡が付きにくい

ケアマネさんの中には、非常勤の方もいらっしゃいます。そうすると平日しか連絡がつかず、しかも16時以降には連絡がつきにくいことがあります。もちろん、緊急時の連絡先を教えられることもありません。利用者さんの状態によっては、休日や夜間に連絡をつけたいこともあります。最低限、連絡がつくケアマネを選びたいものです。

Bed news in the morning

折り返しの電話がなかなかかかってこないケアマネも困ります

1-4.継続申請の手続きを家族にさせる

介護保険は半年から一年に一回更新があります。気の利いたケアマネは、役所への書類提出、主治医への意見書の依頼などすべて行ってくれます。しかし、これもすべて家族に任せるケアマネも結構いるのです。

1-5.施設入所の話には非積極的

ケアマネは在宅でのケアプランを立てることで報酬をもらっています。施設入所する手伝いをすることは、敢えて報酬を減らすことになります。そのためケアマネによっては、施設入所の話には非協力的なこともあるのです。※施設とは特養や老健、療養病床のこと。

1-6.在宅看取りの経験が少ない

在宅で看取る場合は、主治医、訪問看護師が毎日のように訪問します。そして状態に応じて介護サービスを細かく変更します。そんな時に、在宅看取りの経験がなく、月に一回しか訪問しないケアマネは役に立たないばかりか、邪魔とさえ言えます。さすがにこのようなケースでは、主治医からお願いしてケアマネを変更させていただきます。

Elder married couple in hospital

看取りは家族にとって最もだいじな瞬間の一つです

2.ケアマネにも種類がある

ケアマネの資格は、国家の認める公的資格です。試験を受ける前に長期間の実務経験も必要です。つまり、ケアマネは介護分野や介護サービスにおけるプロフェッショナルなのです。ケアマネになるための実務経験とは「保健・福祉・医療の分野において実務経験が5年以上」必要と定められています。つまり、介護施設や介護サービス関連の仕事をしていた人以外にも、たくさんの実務経験該当者がいるわけです。

ケアプランの作成や関係各機関との調整においても、ケアマネはさまざまな知識と調整するマネジメント力が必要な仕事です。だからこそ、ソーシャルワーカーや訪問看護師、保健師などの資格や経験を持っているケアマネであれば、経験を通じて相談者にとってより良いケアプランを作成することが期待できるのです。

例えば、持病があり医療的な配慮が必要な方にとっては、看護師経験があるケアマネジャーの方がより状況をしっかりと理解して最適なケアプランを作成してもらえる可能性が高まります。どのような資格や経歴を持っていて、それが自分の在宅介護生活にあっている知識や経験なのかどうかを確認してみましょう。

3.ケアマネの事業所にも種類がある

ケアマネが所属する事業所にも種類があります。私の経験では、半分公務員のような社会福祉協議会はお勧めでないことが多いようです。しっかりとした経営者と管理責任者が理念を持っている事業所を選びたいのものです。

現場では、ケアマネに連絡することは多々あります。事業所に電話しても忙しいケアマネさんがいることは稀です。そんなときに、良いケアマネ事業所は、担当が違ってもすべての利用者さんの情報が共有されているため、話を担当者につないでくれます。

しかし、残念なケアマネ事業所は、「担当はいません」で電話を切られてしまいます。この差は大きいのです。ブレイングループのケアマネ事業所は、すべてのケアマネが他のケアマネの情報も共有しています。その結果、県の監査の際に「私の身内が介護が必要になったときはぜひケアプランをお願いしたいです」と評価をしていただきました。

4.特定事業所加算を算定している事業所から選ぼう

介護度がついて、役所の窓口に行くとケアマネ事業所の一覧を渡され、ご家族で選ぶように指示されます。あまりにも事業所数が多いためご家族は困ってしまいます。そんなときは、窓口に「特定事業所加算算定事業所を教えてください」と聞きましょう。

通常のケアマネ事業所は、営業時間以外に連絡が取れなくても罰則はありません。しかし、特定事業所加算を取っている事業所は、『24時間連絡体制を確保し、必要に応じて利用者などからの相談に対応できること』が加算要件になっているため安心です。

ただし、この情報が知られると多くの利用者さんは、特定事業所加算を取っている事業所を選んでしまいます。実は、市役所の天下り先になっている社会福祉協議会の多くのケアマネ事業所は、特定事業所加算を取っていないことが多いのです。ですから市役所でもこの情報を教えてもらえないこともあるようです。

その場合は、直接電話をして聞くなどの方法も検討してください。

5.御用聞きケアマネに頼んではいけない

介護保険では本人とご家族の要望を第一とします。しかし、患者さんが希望されなくても、本人のためになるサービスはプロとして「提案」するのが優秀なケアマネです。悪いケアマネは、本人・ご家族の希望を聞いて、そのままケアプランとします。そんなケアマネを私は、「御用聞きケアマネ」といって軽蔑しています。

6.知り合いに頼んではいけない

「知り合いにケアマネがいるから頼もうと思います。」というご家族がいらっしゃいます。自分は、「ケアマネだけは知り合いに頼んではいけません」と指導しています。介護保険サービスを利用する場合、デイサービスや訪問介護の担当者に直接不満を告げることは難しいものです。そんな時に橋渡しになってくれるのがケアマネです。その時に、ケアマネ本人が知りあいでは言いたいことが言えません。ケアマネこそは、ビジネスライクに付き合える方を選んでください。

もちろん、知り合いが担当してもらったときに良かったケアマネを紹介してもらうケースは別です。知り合いでなく、紹介は積極的に利用しましょう。

Don't worry mom, you can always count on me

ビジネス能力の高い方が、家族としても依頼しやすかったりします

7.ケアマネの変え方

ケアマネを変えると、現在利用している介護サービスすべてを変更する必要があると勘違いしているご家族がいらっしゃいます。現在利用している訪問介護、デイサービスなどの介護事業者初めて変更することなく、別の事業所に所属するケアマネジャーに変更することもできます。

ケアマネを変更するには、下記の3つの方法があります。

  • 地域包括支援センターや市区町村の介護保険課に相談する
  • 別の居宅介護支援事業所に相談する
  • 担当ケアマネジャー本人、または在籍している居宅介護支援事業所に伝える

いくら不満があっても、本人には直接言いにくいことでしょう。私自身の経験では、知り合いや主治医から評判の良いケアマネを教えてもらい、そのケアマネ事業所に変更をお願いすることが一般的です。あとは、ケアマネ事業所間で話をつけてくれます。

8.まとめ

  • ケアマネに不満を持った場合、変更することができます。
  • ケアマネを変更しても、今まで使ってきた介護サービスを変更する必要はありません
  • ケアマネを選択する場合は、特定事業所加算算定事業所からお願いしましょう。
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