転ばぬ先の杖 - 認知症専門医 長谷川嘉哉のブログ

認知症専門医師 長谷川嘉哉 ドクターズブレイン 長谷川嘉哉

改めて・・アンチエイジングとは?

投稿日:2017年6月16日

日本アンチエイジング歯科学会で講演をさせていただいてから
改めてアンチエイジングという言葉を調べてみました。
アンチエイジングが目指すものは、人の成長が止まった後
見た目の老化現象とともに急激に落ちていく身体のエイジング曲線の角度を
少しでも緩くしていこうというものです。
誤解されることも多いのですが、60歳の身体を20歳に戻すわけではありません。
60歳で到達してしまうと言われる身体の劣化を
70歳、80歳まで引き延ばすことができれば
老化のスピードを抑えたことになるわけです。
逆からみると、80歳なっても60歳程度の劣化にとどまっていることは、
20歳も若さを保っているといえるでしょう。

そのためにアンチエイジング医学は
"元気で長寿を享受することを目指す理論的・実践的科学"と定義されます。
現在のところ
カロリー制限と適度な運動と酸化ストレス予防は、
エビデンスの存在するサイエンスとして認識されています。
簡単に言えば、
体重を適正にコントロールして
適度な運動を行い
過剰な酸化ストレスの発生を防ぐような生活をすれば、
アンチエイジングの効果で、実年齢より若く見られることにつながるのです。
実際に、アンチエイジング歯科学会でお会いした先生方の多くは
スタイルもスマートで、必ず適切な運動をされていました。
これからの時代は、
いつまでも知的活動をすることで、
いつ貰えるかわからない年金を補う必要があります。
健康を保つことで医療費を抑制することも必要です。
そう考えるとアンチエイジングはこれからの国の根幹を支えるためにも
重要なことなのかもしれません。

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カテゴリー:健康学会社会講演

シルバーデモクラシーby寺島実郎

投稿日:2017年6月9日

寺島実郎さんの新刊、"シルバーデモクラシー"を読みました。
講演内容で聞いていた内容が詳しく書かれており、
個人的は、良い復習になりました。
本からご紹介します。
1) 同じ一億人でも『1966年の高齢者が700万人しかいない1億人』と2040年代後半の『4000万人が高齢者の1億人』の状況の違いを理解すべき
2) アベノミクスなる、金融政策に過剰依存した経済政策を支える「リフレ経済学はすでに破たんし、経済の根幹たる『経世済民』、つまり国民生活における所得も消費の改善もしないまま、マネーゲームが肥大化している。
3) アベノミクスの恩恵を受けるのは、資産を保有する高齢者と円安メリットをうける輸出志向型企業
4) このような環境下でも、とりわけ高齢者が「株高誘導」に期待してアベノミクスを支持している。まさに民主主義が資本主義を制御し得ない状況になっている。
5) 民主党政権の失敗は、団塊世代の失敗であった・・15人以上の団塊の世代が大臣・副大臣・党三役として参画
6) 本気で福祉大国を志向するならば、高等学校、大学での教育課程に福祉施設等での実習を義務付けるなどの国民的取組が必要
7) 団塊世代が、戦後日本という環境に培養され、身につけてきた価値観を集約的に表現するならば、「私生活主義(ミーイズム)」と『経済主義(拝金主義)』と言える。
8) 最近の選挙は、『国の在り方を問う根本問題よりも、生活と経済が大切という国民の本音の壁に弾き返された。この傾向が続けば、まさに『老人の老人による、老人のための政治』となるであろう。
9) 二極分化する高齢者の経済状態
・ 約20%(700万人)が、金融資産1000万以下、年収(年金+所得)が200万以下の下流老人
・ 約15%(500万人)が、金融資産5000万円以上、年収(年金+所得)が1400万以上の金持ち老人
・ 残りの約2200万人の中間層老人が、「病気・介護・事故」を機に下流老人に没落する事例が急増
10) 都会と田舎の高齢化は違う!・・問題は都会の高齢者
・ 田舎には田舎なりの強みがある・・至近距離に第一次産業がある
・ 農業を抱える田舎ほど、1人暮らし老人の比率が低い

私の働く岐阜県土岐市は、結構これからの時代も大丈夫?
と安心する内容でもありました。
お勧めです。

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カテゴリー:書籍社会

時代を読むには努力が必要

投稿日:2017年6月7日

とても気さくな寺島実郎さんでしたが、
言葉の端々で、厳しさも感じました。
我々は、簡単に"これからの時代はどうなりますか?"と聞いてしまいます。
それに対しては
『入り口の議論で満足してはダメ
自ら情報を収集して、自分の頭で考えることが大事。
日々の努力の積み重ねの結果、時代が見えてくる。』
とおっしゃられました。
安易に情報を鵜吞みにするだけでなく
自分で考える努力が大事なようです。

寺島さんの講演は、一人1冊資料集が渡されます。
その資料の数字を見ながら、コメントされます。
したがって、帰宅後もその資料集を見ることで自分で考えることができます。
これって素晴らしい、方法だと感じました。

ただし、日本の貧困化と世代間格差の進行を危惧されていました。
勤労者世帯可処分所得が、2000~14年の間に年額58.8万円減少し、
中間層の貧困化が進行しているのです。
結果、日本人は学ばなくなり、学べなくなったようです。
実際に、我々がセミナーを主催しても
会費をとると、参加率が悪化します。
会費が5000円だろうと1000円だろうと一緒です。
5000円が高いという人は、1000円でも高いといいます。
逆に、この時代に適切な投資をして学ぶ人とそうでない人の間には
相当の差がついていくでしょう・・
今回もPALの会員参加率はあまりに寂しいものでした
今後は、勉強する人間を中心に少数限定セミナーにシフトする必要性も感じられました。
ちなみに、可処分所得が減っている中でも消費が増えている項目も紹介していました。
① 諸雑費・・なんとなく無駄なものを購入してる(コンビニでの買い物など・・)
② 通 信・・これは携帯電話代です。
③ 調理消費・・確かに、自宅で料理をする人が減ってきています。
④ 保健医療
勉強するお金がないと言いながら、無駄な諸雑費と携帯にはお金を使う。
やはり、同世代の中でも差がつくのはやむを得ないようです。

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カテゴリー:教育社会

ワクワク・ドキドキ・・寺島実郎さん講演

投稿日:2017年6月5日

平成29年5月13日に私が代表を務めるNPO法人PAL研究会に
寺島実郎さんをお呼びしました。
主催者の特権で講演1時間前から寺島さんとお話ができました。
最初に、私の"やもりのピンバッジ"を見つけて
ピンバッジ好きの寺島さんからお褒めの言葉をいただきました。
その後、専門家が中心となって地域の経営者に専門的知識を提供している
NPO法人PAL研究会の取り組みにも関心を持っていただきました。
寺島さんは、これからの時代は生きがいある社会をつくるために
「1人ひとつのNPO」による参画型社会の重要性を提唱されているのです。

さて講演では、最初に超高齢化社会における問題点を指摘されました。
普通の評論家は、不安を募らせて解決策は示さないものですが、
寺島さんは違います。
"袋小路にあるかに見える日本経済も、工夫と努力によっては、
産業技術を生かし、国内資源を利用することによって内需を拡大し、
成長力を維持しつつ自律産業基盤を構築することも可能"と勇気づけてくれます。
リニアについても、
『東京~名古屋が40分』というインパクトよりも、
『中間駅(相模原、甲府、飯田、中津川)のインパクト』が重要。
相模原から品川まで10数分。ここに圏央道がリンクする。
まさに相模原モデルが、これまでの産業化対応型ベッドタウンを、
「食と農」を視界に入れた都市郊外の再生のモデルになると主張されます。
ちなみに東濃地方の中津川も名古屋まで10分です。
思わず、ワクワクしてしまいます。
あっという間に講演時間は終了し、
翌朝の、サンデーモーニング出演のために帰宅の途に就かれました。
テレビよりとても気さくで素敵な方でした。
ただし、椅子に座ってもつかえそうな大きなお腹には驚きでしたが・・

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これからお勧めの職業は?・・歯科医!

投稿日:2017年5月12日

自分は、『これからお勧めの職業は?』
と聞かれると、"歯科医"と答えます。
歯科医イコール不況業種と思われている人が多いので一瞬驚かれます。
"医師でなく歯科医ですか?"と確認されますが、自分は本気です。
今は、医師不足が言われていますが、
現在、働き盛りの自分たちが学生の頃は、
"お前らが医師になることは、医師過剰時代になる"と言われて、
医学部の定員は軒並み、減らされていたのです。
結果は、小児科・産婦人科だけでなく医師不足です。
ここで慌てて、医学部の定員増です。
しかし、彼らが働き盛りになるのは、20-30年後です。
その時には、団塊世代もお亡くなりになり、本格的な人口減少時代です。
この時は、間違いなく医師過剰になると予想されます。
逆に、歯科医は国家試験の難易度もあげ抑制に入っており、
20-30年後には逆に適正化されるでしょう。
その上今後、間違いなくインフレが予想される社会では、
保険診療が主である医師は、相対的な収入減は免れません。
一方で歯科医は保険外診療に積極的に取り組んでおり
インフレになれば、値上げすればよいだけです。
幸い歯科大学への入学は医学部に比べかなり楽になってきています。
ここは、相当に狙い目です。
もちろん、生涯勉強は必須ですが・・

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カテゴリー:社会