三公社民営化の恩恵

2015-11-04

NTTの前身は、日本電信電話公社でした。日本国有鉄道と日本専売公社と合わせて、三公社と呼ばれていました。この三公社が中曽根内閣時に民営化されました。当時は学生でしたから、三公社民営化の言葉は知っていましたが、将来にどのような影響を及ぼすかは理解できませんでした。

三公社は、1980年代までは地域の雇用の受け皿として大きな機能を果たしていたようです。具体的には、国鉄が一時50万人超、電電公社が33万人という規模ですから凄い影響力です。高度経済成長期は三公社も日本経済の発展に大きな役割を果たしてきましたが、高度経済成長の終焉とともに、産業構造の転換に対応できないことが明らかになっていきます。

確かに、三公社の戦後の役割を評価されるかもしれません。しかし、国と政府が関与していれば、幹部、労働者、国民が無責任になり、企業性や効率性が失われていることは必然です。結果として、破産状態であった国鉄、それぞれの分野で独占していた専売公社、電電公社は果たすべき公共性が損なわれていたのです。


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その中で1982年末に組閣された中曽根内閣によって電電公社は 1985年4月1日に日本電信電話株式会社(NTT)に生まれ変わりました。もし三公社が民営化されなければと考えるとぞーっとします。JRはきっと今のようにお客さんに快適さを提供して黒字化もしていなかったでしょう。NTTにならなければ、今のような、携帯電話の普及につながったかは疑問です。たばこ産業については、個人的には民営化どころか廃止しても良かったのですが・・

いずれにせよ、三公社をも民営化した中曽根政権の政治力のお蔭で、我々は恩恵を受けているのです。

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