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2009年2月7日(土)掲載

最期の務めは死見せること


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遺体を棺に納める仕事を描いた、納棺師の映画が評判である。在宅医療に従事するものとして、一般の人が抱くご遺体に対する複雑な感情には驚いた。

在宅で死を迎えると病院で最期を迎える場合と比べ、多くの家族に見守られ安らかに亡くなられることが多い。死を宣告すると、家族も一緒に体をふいて死後処置を行い、故人がお気に入りだった服を着ていただく。女性の場合は、死に化粧も行う。結構、皆で盛り上がるものである。

お孫さんやひ孫さんがいる場合は一緒に参加していただくが、初めて死に触れる彼らの驚きが伝わってくる。人間の最期の務めは、残った人たちに自分の死を見せることだと思う。そう考えると、ご遺体に対する感情も変わってくるのではないだろうか。

 

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