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2010年1月1日 第20号掲載

いのちをバトンタッチする会 

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「在宅医療に取り組んでおり、生と死に向き合うことの大切さを実感しております。鈴木さんの活動を応援します」、長谷川さんから熱い声が届きました。

 長谷川さんは、神経内科医として勤務後、在宅診療に取り組み、1万件以上の訪問診療を重ね、200件以上の在宅での看取りを行っています。“ずっと我が家で過ごしたい”、そんな患者さんの夢を実現すべく、内科診療所・訪問看護ステーション・介護支援センター・リハビリセンター・デイサービス、グループホームを立ち上げ、岐阜県土岐市の地域医療や介護の中核を担う医療法人ブレイングループを経営します。

 長谷川さんは、勤務医生活で病院や施設で亡くなる多くの患者さんに出会いました。延命の末、皮膚もがれてしまうほどのご遺体、植物状態で10年以上も経鼻胃経管栄養で生かされていた患者さん。医師になって10年、自宅で亡くなった患者さんのご家族の満足感あふれる言葉から、在宅医療の素晴らしさに気付きました。同様に、病院での最期に疑問を持っていた看護婦さんと共に在宅医療を始めました。

 長谷川さんは、貢献・感謝・信頼を経営理念に掲げます。世の中の役に立つ人になる、日々の生活に感謝する、社会的、人間的成功を達成し、信頼される人になる。その思いを胸に、毎日、外来・訪問診療を行い、現場と向き合っています。

 少し照れながらも真剣に言われます。「死を意識することは、より良く生きる原点です。自分の死を具体的にイメージしてみませんか。先日、娘達に私自身の死を話したら、急に泣き出しました。家族や生き方を見直すきっかけになりました。地域や在宅で、患者さんのいのち、笑顔を支えさせてもらっている、そんなことを実感しています」

 

長谷川さんには、在宅や地域医療の実践者、医療経営者として、多方面からの講演依頼が届きます。

金城学院大学での公開講座、臨床死生学「在宅でいのちを支える」を拝聴しました。演台上でも、いつもと変わらない気さくな姿です。名古屋弁で話す会場には、笑顔と優しさ、いのちへの思いが一杯溢れます。(鈴木中人)

 

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