白目が血が出たように赤い!しかし様子を見てよい理由とは

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外来をやっていると時々、白目が出血をしたように赤くなっている患者さんに遭遇します。これは、結膜下出血と言います。患者さんやご家族は、目が見えなくなる? 何か悪い病気の前触れ? などとても心配されます。逆に、本人も家族も気が付いていなくても、まさに出血しているようにも見えるため、周囲から指摘されて気づくことも多いものです。

今回の記事では、老年病専門医である長谷川嘉哉が、この白目の中が出血したように見える結膜下出血についてご紹介します。

1.結膜下出血とは

白目が血がにじんだように赤くなる状態を結膜下出血と言います。

1-1.突然起こる

何の前触れもなく突然起こります。人から目が赤いと言われたり鏡を見て気がつくこともあります。

1-2.結構驚く

白目が血に染まっているように見えますので、誰でもびっくりします。もちろん、鏡を見た本人も結構驚きます。

1-3.内科が見ることが多い

突然発症し、血に染まっているように見えますが、眼科的な症状に乏しいため、内科医が見ることが多いです。

Iris recognition concept.

白目に血が滲みますが、視力や視界に変化はありません

2.症状

結膜下出血は痛み、かゆみ、眼脂などはなく、ほとんど無症状です。黒目には全く異常がありませんから、視力低下や視野狭窄もありません。痛みや目がぼやけるなどの自覚症状もありません。

白目を覆う一番表面の膜を球結膜と言います。この球結膜は、その下の強膜という目にとって大切な硬く厚い膜を保護しています。

結膜下出血は、球結膜の中を走る細い血管が破れて血液が漏れるので赤く見えるのです。漏れた血液は、硬く厚い強膜は血液を通しませんので眼球の中には入りません。

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球結膜は白目に接しています(出典:参天製薬「充血の症状」)

3.原因

とてもインパクトのある症状を示す結膜下出血ですが原因は以下のようなものです。

3-1.多くは原因不明

殆どのケースは、原因ははっきりしません。ときどき「何か悪い病気の前触れですか?」と心配されるご家族もいらっしゃいますが、病気の前触れでもありません。

3-2.全身性の疾患

高血圧や糖尿病、腎臓病などの全身性の病気に起因する場合もあると言われています。しかし、私の30年の臨床経験では、これらの病気が原因で結膜下出血を起こした方は殆どいらっしゃいません。

3-3.外傷

子供さんはケンカやケガで起こることがあります。またコンタクトレンズが球結膜の血管にあたり出血することもあります。黒目の角膜には殆ど影響はないため、出血量が少なければそのままレンズを入れることが出来ます。

4.治療

治療は必要ありません。眼科を受診しても何も処方はされません。時間がたてば、血が引いてきれいな目に戻ります。ただし、出血が多ければ吸収されるのに1週間から10日間はかかります。見た目が心配ですが、出血自体は、止まっているので心配はありません。

5.こんな時は眼科受診を

以下の場合は、念のために眼科を受診してください。

  • 眼外傷を受けた場合
  • 出血以外に痛みやかゆみ、眼脂を伴う場合
  • ひんぱんに結膜下出血をくりかえす場合

6.まとめ

  • 白目が出血して赤くなる病気を結膜下出血と言います。
  • 黒目には影響がないため、視力にも全く影響がありません。
  • 治療は不要で、1週間から10日で自然に吸収されます。
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