秋なのに花粉症が悪化するのはなぜ?黄砂の影響を認定内科医が解説!

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る
Woman blowing with flu in winter

黄砂は「春の使者」といわれ、、3月から5月頃に日本へ飛来することが多いですが、秋も、ごくまれに黄砂が日本へ飛来することがあります。2019年9月30日には、全国で6年ぶりに秋の黄砂が観測されました。午後4時までに、西日本(大分、広島、岡山、松山、高松、神戸、大阪、和歌山、奈良)、北陸(福井、金沢、富山)、東海(津、名古屋)の14地点で観測されました。大陸に雪が積もる前のこの時期に、10地点以上で観測されたのは2010年以来9年ぶりです。

そのためか、私の周りにも、鼻水、鼻閉、頭重感が出現し、「風邪」と思っても症状が改善しない方がいらっしゃいます。これは、今年は黄砂によるアレルギー症状が秋に出ている可能性もあるのです。

今回の記事では、黄砂の働きと対策について認定内科専門医の長谷川嘉哉が解説します。

1.黄砂とは?

黄砂とは、中国内陸部にある砂漠の砂が、3月から5月にかけて「偏西風」という風に乗って日本に届く現象のことをいいます。

Aerial View of Beijing New CBD Construction in Smog

中国の黄砂と大気汚染が結びついて日本に飛来し、アレルギー症状を引き起こすことがあります

1-1.日本に到達する黄砂の特徴

風に乗ると、粒子が小さいものほど遠くに飛ばされるため、日本に到達する黄砂はとても小さい粒子になっています。さらに、大気中を移動する際に、大気汚染物質や微生物を取り込み、それを運搬しているともいえるのです。

1-2.黄砂がアレルギー疾患の発症や悪化の原因にも

2000年以降、日本に飛来する黄砂の観測日数が急増し、黄砂や含まれる汚染物質がアレルギー疾患の発症や悪化の原因になることが指摘されています。

1-3.黄砂はどこまで飛ぶの?

黄砂の飛来は福岡、大阪などがよくニュースになります。確かに西日本と日本海側に多いですが、東京や太平洋側でも黄砂は降ることが確認されています。

2.黄砂アレルギーとは?

黄砂自体はアレルギーを引き起こす物質はなく、黄砂に含まれている付着成分(細菌やカビなど)が、アレルギー疾患の悪化につながります。

2-1.症状

黄砂による症状は、アレルギー性疾患と同じように、目や鼻、気管支、皮膚などにあらわれます。目に入ると、かゆみや充血などの結膜炎。鼻に入ると、鼻水やくしゃみなど鼻炎のような症状を引き起こします。気管支に入ると喘息を誘発させる場合もあるので注意が必要です。

teenagers student wearing mouth mask against smog in city

中国では一年中アレルギー症状対策をしている人たちを見かけます

2-2.区別が難しい

黄砂に含まれるカビ・ダニ・ホコリなどが原因のアレルギー性疾患を他の疾患と区別することは困難です。花粉症と同じような症状なので、区別が難しいのです。実際、花粉症と黄砂の両方がアレルギー症状の原因となっていることも多いのです。

黄砂の飛来情報を気にすることで、黄砂の飛来とアレルギーの症状が発症する時期が重なるのであれば、黄砂アレルギーの可能性が高くなります。

2-3.抗体検査はできない

黄砂は、アレルギーの原因ではなく刺激物資です。そのため黄砂事態に対する抗体検査はできません。あえて行う場合は、黄砂アレルギーの原因となるアスペルギスルやカンジダといった真菌を含めたアレルゲンを採血でチェックすることもあります。但し、実際は、抗体検査をせずに、飛来時期と症状で対応します。

3.雨でも花粉症が悪化する理由は?

私も花粉症ですが、通常雨の日になると花粉が飛びにくいため症状は軽くなるはずです。しかし、かえって雨の日に症状が悪化することもあるのです。実は、これにも黄砂が関係しています。

3-1.降りはじめに注意

たしかに雨も長時間降り続けると、黄砂や汚染物質も雨に洗い流され空気はきれいになります。しかし、降り始めの雨には黄砂や汚染物質が多く含まれているため、かえって花粉症などのアレルギー症状が悪化することがあるのです。

3-2.黄砂がスギ花粉を増強させる

黄砂が飛んでいる時の雨が、スギ花粉に影響を及ぼすことが分かっています。黄砂が含まれた雨のイオン濃度およびPHがスギ花粉アレルゲンの溶出させ花粉症状を悪化させるのです。

3-3.対策が緩む

自分もですが、天気がよければ予防用のマスクによる対策をします。しかし、雨が降るとどこか安心して、マスクをしないことがあります。前述したように、雨の日でも黄砂や花粉は飛んでいます。予防対策は忘れてはいけません。

Hay fever prevention goods

雨の日も通常と同様の花粉症対策を行うようにしましょう

4.治療

特に黄砂アレルギーの薬というものはありません。症状にあわせての対症療法になります。アレルギー症状には、抗アレルギー剤を中心に使用します。詳細は以下の記事も参考になさってください。

花粉症の医師が伝授!病院受診せずに自宅で改善するとっておきの方法

5.対策

特別な治療薬がないため、対策が大事になります。

5-1.対策グッズ

黄砂も、さまざまな対策グッズが市販されていますが、効果がはっきり証明されているのは「マスク」、「うがい」、「メガネ」です。ただし黄砂対策には花粉症用より粒子径の細かいウイルス用マスクを利用するなど、粒子の大きさを考慮することが大切です。PM2.5の方が黄砂より粒子が小さいため、PM2.5用のマスクを使用すれば大丈夫です。

快適ガードプロ プリーツタイプ レギュラーサイズ 30枚入 【スキマなしで徹底ガード! 】【メガネが曇らないマスク】【PM2.5対策に】(Amazon紹介ページ

5-2.鼻うがいは効果的

うがいは、のどに入り込んだ花粉や黄砂を除去するのに効果的です。花粉や黄砂は多くの場合、鼻の粘膜に付着するので、特に「鼻うがい」が効果的です。今シーズン、私は患者さんから強く強く勧められて「鼻うがい」を行うことにしましたが、実際にムチャクチャ快適です。

但し鼻うがいは機械を使わないで中途半端に行うと、鼻の奥にうがい液が残ってしまい、中耳炎を起こすこともあります。やはり、自身で鼻でうがい液を吸うことには躊躇するものです。

そこで、ご紹介する機械をつかった「鼻うがい」をお勧めします。40度前後のぬるま湯で、付属したうがい液で行うと、鼻のツンとした感じも殆どありません。終わった後の爽快感が病みつきになり、朝と夕の1日2回楽しみながら行っています。

715ZuVid08L._SL1500_

ハナクリーンα(スタンダードタイプ鼻洗浄器)(Amazon紹介ページ

5.まとめ

  • 花粉症の方は、実は黄砂の影響も受けている方が多く見えます。
  • 雨の降りはじめには、黄砂や花粉には特に注意が必要です。
  • 機械を使った「鼻うがい」は超お薦めです。
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

認知症予防について専門医・長谷川嘉哉のレポートを無料PDFにて提供しています。

認知症専門医として毎月1,000人の患者さんを外来診療する長谷川嘉哉。長年の経験と知識、最新の研究結果を元にした「認知症予防」のレポートPDFを無料で差し上げています。

・言葉が出てこない…への対策術
・ワーキングメモリ改善で仕事の能率アップがはかられる方法
・物忘れがひどい方のための5つの習慣
・認知症予防の食事とは。○○よりも○が大事な理由
・認知症予防は運動で! その方法とは etc.,

100ページ以上に及ぶ質の高い情報集です。

以下のページで詳細をお伝えしていますので、興味のある方は参考になさってください。


詳細を詳しく見てみる

 
error: Content is protected !!