理想の死・・自分の最後のストーリーです!

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先週、90歳代の在宅患者さんが癌で天寿を全うされました。当初、癌による疼痛がありましたが、貼付タイプのモルヒネでコントロール良好でした。週に5回は重症の受け入れ対応可能な当グループのデイサービスを利用され、最後まで自宅で生活をされました。さらに、亡くなる2日前までは自分でトイレに行くことができました。最後は、子供さん、お孫さん、曾孫さんに囲まれた、ドラマのような大往生でした。

一般には、癌でなくなることに恐怖を持たれている方が多いようです、しかし、適切に麻薬を使用すれば殆どのケースで痛みのコントロールは可能です。さらに当グループが行っている重度対応の小規模デイサービスを使えば、昼間は介護者の負担を軽減することができ、ギリギリまで入浴も対応可能です。

そのため、我々在宅医療に従事している医師の間で、『最後はどんな病気で死にたい?』という話をすると、心臓疾患や脳血管疾患でなく、癌を上げる方が多いようです。もちろん、50-60歳代での癌は少し早いのですが、平均寿命を超えた段階での癌死は、ある意味人生の理想です。

ちなみに、自分の理想とすべき最後を紹介します

“昨日の、自分の胸部写真では無数の転移層が認められた。原発は良くわからないが、いまさら調べるのもやめよう。思いの他、呼吸困難が少ないのが幸いだ。しかし、胸水が少量だが認められる。3ヵ月後にはかなり増加して、苦しくなるだろう。モルヒネの処方は、主治医に任せよう。十分に話し合いをしておいたから、問題はないだろう。最後は、少し意識が落ちても構わない。3日ぐらいは、オムツのお世話になるだろう。家族のみなさん、よろしくお願いします。
 血圧が下がっても、娘達はいつもの生活を続けなさい。心臓・呼吸が止まっても慌てないように。落ち着いて、事故のないように我が家に向かってください。死後処置には、孫達も参加してください。人間の死をしっかりと見つめてください。人とのつながりを感じ、自己実現の充実感に満たされた良い人生でした。皆に感謝します。“

 皆さんも時には、自分の最後を思い描かれてはいかがでしょうか?

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