胃瘻を増設しても長生きをしたいですか?

先週の、胃瘻(≒経鼻胃経管栄養)の話はとても反響がありました。
数人の方は、家族としての経験から
思いを綴ってくれました。
胃瘻を導入された御家族には、
肉体的にも精神的にも重い負担が
のしかかるのです。

それでは、世の中に胃瘻(≒経鼻胃経管栄養)患者さんは
どれぐらいいらっしゃるのでしょうか?
平成22年のデータでは、
全国の胃瘻造設者数は約 26 万人と推計されます。
患者さんの療養先は、特養、老健、療養型病床群の施設に加え
在宅で看られています。
施設における胃瘻造設者の割合は
特養が9%、老健が7%、療養型病床が28%です。

この数字からは、
26万人の胃瘻患者さんの割に、
“施設で看ている患者さんが少ない!”印象です。
これには理由があります。
国は、看護職員しか胃瘻への栄養剤の滴下ができないと指導しており、
一方で、胃瘻を理由に入所受入を拒否してはいけないと指導しています。
介護施設や特養では看護職員が少ないので、
胃瘻造設者の受入数に限度 があり、
2 つの指導内容は矛盾しています。
(家族が胃瘻への栄養剤の滴下することは問題はありません)
結果として、施設入所も制限され、
在宅で家族が介護されているケースも増えているのです。
ちなみに胃瘻造設者の、90%以上が寝たきり
12%が胃瘻造設後 5 年超経過しています。
在宅で看るには相当の負担です。

皆さん、自分が食事を取れなくなった時、
胃瘻を増設しても長生きをしたいですか?
そもそも胃瘻は、
1980年代に内視鏡的胃瘻造設術が開発され、
世界的に普及したのです。
本来、
『人間は、口から物を食べられなくなったら最期』ではないでしょうか?
昔は、そんな当たり前のことが普通に行われていたのです。


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