脳神経内科医がおすすめ!「5行日記で脳を蘇らせよう」

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Girl with Glasses Sitting Wooden Table Workplace

2019年10月12日発売の自著「ノートを書くだけで脳がみるみる蘇る! 」ですが、幸い多くの方に関心を持っていただいているようです。そのため、数社の雑誌から取材をしていただきました。その時に質問されたのが、「日記って5行で良いのですか?」でした。多くの方は、子供のころの夏休みの宿題の、長い文章を書くことをイメージされているようです。

本の中で、日記としては5年日記を紹介しています。5年日記では、毎日書く分量はわずかに5行です。私自身は、日記とは5行日記だと思っていたので、20年間1日も休まずに継続できています。今回の記事では、5年日記のヘビーユーザーであり脳神経内科専門医の長谷川嘉哉が、5行日記の具体的な方法と効用についてご紹介します。

1.5行日記の効用

university student writing in book at home

シンプルな日記に様々なメリットがあります

5行日記には以下のような効用があります。

1-1.一日を振り返る脳トレ

過去をふり返ることは、脳にはとても良いことです。日記を書くことは、認知症の治療の一つである「回想療法」と同じ効果があるのです。眠る前に、一日を振りかえってみてください。そうすると、数時間前のことなのに、思い出せないこともあるから驚きです。そんな時は、予定表などを見返すなどして一日を振り返ります。

この作業は、まさに一日かけてインプットした情報を、書くことでアウトプットしているのです。人間は、インプットした情報をアウトプットしたことで記憶として定着させることができるのです。まさに日記を書くことは理想的な脳トレと言えるのです。

*回想療法:心理療法の一つ。過去のことを思い出して言葉にしたり、相手の話を聞いて刺激を受けたりすることで脳が活性化し、活動性・自発性・集中力の向上や自発語の増加が促され、認知症の進行の予防となる。

1-2.過去の同じ時期と比較することで感情が刺激される

私がお勧めしている日記は5年日記です。このような日記は、「連用日記」といい、過去の記事と現在を比較することができます。「去年は、こんなことを考えていたんだ」、「去年はこんな天気だったんだ」、「○○に行ったのは、2年前の今日だったんだ」など、次から次へと感情が刺激されます。

人間は、記憶を司る海馬よりも、感情を司る扁桃核が先に委縮します。そのためにも、感情を刺激することは認知症予防につながるのです。なお私は5年日記を使っていますが、連用日記には3年日記や10年日記もありますので、自身ができそうなものを使ってみてください。

1-3.連用日記は生きる覚悟

昔、あるお寺の住職さんが言われていました。「年を取ると、いつ死ぬかばかりを考えている。そうでなく、毎年自分は後10年生きるという覚悟をしなさい。そうすれば、日々の生活が充実したものになりますよ。」

その言葉に感銘を受けた私の男性患者さんは、80歳を超えた日に、10年日記を購入されました。「ここから10年?」とも思いましたが、まさに、「まだ10年生きる」という覚悟したといえるのです。

2.5行日記で脳はどんな働きをしている?

Six skills of the human brain in a slate along with a phonendoscope, conceptual image

日記を書くことは脳を広範囲に使用します

5行日記を書いているときには、脳は広範に働いています。まずは記憶を司る海馬から、一日の出来事を引き出します。そして、引き出した出来事を、どのように5行に構成するか、前頭葉が働きます。そうして、構成した文章を、一時的にやはり前頭葉のワーキングメモリーに保存します。そして運動野からの指先に指令を出して、日記として記録するのです。

もちろん、その際に、映像をイメージしたり、感情が刺激されれば、それぞれの支配領域が刺激されるのです。まさに、5行日記をつけることは、脳全体がフル活動しているといえるのです。

3.5行日記は何を書く?

5行日記を書く際には、やみくもに書くのではなく、一つの型を作ると継続しやすくなります。

3-1.天気

天気を書いても面白い?と言われそうですが、結構役立ちます。「4月なのに気温が30度を超えた」、「今年の7月は雨ばかりだった」、「今年は年内に雪が降らなった」などは、日々の生活にとても役立ちます。さらに、天災などが起きても、過ぎてしまえば忘れがちです。そんな時に、「2年前には○○で地震があったんだ、今のうちに災害グッズを準備しておこう」など、行動にもつながるのです。

3-2.食事内容

食事も振り返ると感情が刺激されます。この時期に、「お洒落なお皿にあ盛られた○○を食べた」、「驚くほど美味しかった」、「一緒にいた方とも話が盛り上がった」など振り返ると感情が刺激されます。今年も、○○を食べに行こうという行動にもつながれば、理想的です。

3-3.社会情勢

社会情勢も、トピック的な出来事は、記載すると役に立ちます。毎日、多くの出来事が新聞やテレビで伝えられ、時に、不安にもなるものです。しかし、連用日記で、「1年前は、こんな出来事があって世の中が動揺していたんだ。でも今は落ち着いている」など、「年単位」で考えることができ、心に余裕が生まれます。

3-4.本や映画

自分自身は、年に100冊の本を読んで、120本程度の映画を観ます。そのため、何を読んでいた、何を観ていたかを振り返ると、改めて内容を振り返ることができます。もちろん、その際には、感情も刺激されるので、より脳には有効なのです。

3-5.仕事

日記は個人的なことですが、仕事のことも書いてみましょう。とくに、失敗したり、上手く行かなったことこそ、振り返ると大したことはないものです。まさに、過去の自分が、今の自分に希望を与えてくれるのです。

4.取材的な視点で生活をする

5年に日記をつけると、日々の生活の中で、「アンテナが立つ」ことが分かります。漠然と生活するのでなく、常に日記に書けるような「トピック」を探すようになります。新聞を読んだり、ニュースを見たり、人と会ったり、食事をしても、これは日記に書くようなネタはないか探すようになります。まさに、「アンテナが立つ」のです。ときには、悲しいこと、苦しいこと、悔しいことさえも取材的な視点でみると、心が楽になるから不思議です。

新刊本「ノートを書くだけで脳がみるみる蘇る! 」では、5行日記以外にも日常すぐに取り入れられるいろいろな方法をご紹介しています。皆様の参考になれば幸いです。

5.まとめ

  • 連用日記は、5行書くだけで良いので、簡単に継続することができます。
  • たった5行ですが、脳は広範にフル活動します。
  • 5行日記を始めると、ネタを仕入れるためのアンテナが立つことで、取材的な視点を持つことができます。

 

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