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2007年11月26日(月)中日新聞掲載
10歳以上もワクチン接種を
今年もインフルエンザのシーズンを迎え、ワクチンの接種が始まった。
市町村の奨励もあり、六十五歳以上の高齢者は、かなりの人が接種を受けられるようになった。これは喜ばしいことだが、私は十歳以上の未成年者もワクチンの接種を勧めたい。
なぜならタミフルの副作用が問題になったことで「十歳以上の未成年の患者においては、合併症、既往歴等からハイリスク患者と判断される場合を除いては、原則として本剤の使用を差し控えること」との通知が出たためである。
つまり、基本的に処方はできないということだ。
現在、インフルエンザの治療では、発熱に対する解熱鎮痛剤の使用は禁忌となっている。外来でインフルエンザと診断されても、処方する薬はほとんどないのが実態だ。
たとえ受験を控えた十歳以上の未成年者が受診しても、薬を処方せず様子を見るしかない。本人や親は気が気でないと思う。こんなことがないように十歳以上の未成年者、特に受験生は積極的にインフルエンザの予防接種を受けるのをお勧めしたい。
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