力を入ている訪問診療で、
おおいに活用できる往診端末機能を備えた電子カルテ

2010年5月 JAMIC JOURNAL掲載

高齢化が進む町で、クリニックと介護施設のグループを展開

名古屋からJR中央線快速電車で約40分。東濃地方と呼ばれる地域のほぼ中心に広がる岐阜県土岐市。「美濃焼き」の里として広く知られる。

高齢化率が高い全国の地方都市の例にもれず、土岐市も高齢者が多い。神経内科が専門で、認知症専門医師である長谷川氏が、土岐内科クリニックを開業したのは約10年前。高齢化が進むこの街でのオープンは地元からの大きな期待が寄せられてのことであった。

いまではクリニックのそばに、あるいは近くに東濃訪問介護ステーション,東濃介護支援センター、東濃デイサービス、東濃福祉用具センター等も展開。長谷川氏はそれらを「ブレイングループ」として束ね、運営している医療法人の理事長である。

医師として、そして理事長として、そして各地での講演に、と忙しい毎日である。

地域の特性と時代の流れから訪問診療に傾注してきた

外来患者中心の土岐内科クリニックでは開業早々から、レセコン等は導入されていたが,本格的な電子カルテは導入されていなかった。

昨年4月、本院を同じ敷地内の現在の地に移転・拡張したの機会に本格的に電子カルテを導入したという。診療所用医事一体型電子カルテ「Medicom-HR」である。

「以前から三洋電機さんとは長いお付き合いがあったし、レセコンも三洋電機さんのものを使っていたいので,スタッフも抵抗なく移行できました」と長谷川氏は話す。そして「Medicom-HR」を導入した理由はもっと大きなことであった。

「このクリニックでは、地域住民の方々へ訪問診療に開院当初から力を入れてきました。訪問診療時に、患者さんのところに往診端末を持参して、カルテをつくるのに、この電子カルテは大変効率的なのです。」と長谷川氏は続ける。

現在全国のクリニックでは訪問診療をするところが多くなってきているが、地域の特性や、わが国の高齢者医療の将来を見据えて、早くから積極的に訪問診療を実施してきた長谷川氏の慧眼は敬服に値するといえるだろう。

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